「事件起こせば中傷減る」 ゆがんだファン心理、動機に 欅坂46握手会発炎筒事件

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 「インターネット上でたたかれていた。自分を使って犯人のようにすれば、同情が集まると思った」

 アイドルグループの握手会イベントで発炎筒がたかれた事件の初公判で、阿部凌平被告はゆがんだファン心理が動機だったことを明らかにした。

 検察側の冒頭陳述や被告人質問などによると、高校中退後、アルバイトを経て当時は無職で両親と同居していた。「25年間親のすねをかじった落ちこぼれ」と自身を表現。軽度の引きこもり状態だった。

 その間、ネット上でメンバーへの中傷を目にして犯行を決意。飛行機で成田空港に到着すると、握手会会場の幕張メッセ(千葉市)まで歩いた。握手会チケットは持っていなかった。県内で購入した発炎筒や果物ナイフをリュックサックに入れ会場に着くと、入口付近にリュックを置き「セキュリティーチェックを通らないと思って丸腰で入った」。

 会場内には5千~6千人のファン。尻込みして会場を出るとリュックがなく、会場内のインフォメーションセンターに。会場スタッフと一緒に会場に入り、リュックを受け取って15レーンあるうちの第1レーンに並んだ。「チケットはなかったが、どこまで進めるか確かめたかった」

 事件後、第1~4レーンを担当していたアイドル4人は精神状態が不安定となり、仕事は限定的に受けるようになった。検察側に「アイドルのことを考えなかったか」と問われると「事件を起こせば同情が集まるという視点しかなかった」と答えた。また「欅坂46のファンか」と尋ねられると「ファンと言うと、私のような狂信的ファンが(メンバーの)顔に泥を塗る形になる。今後関わらないことを誓います」と述べた。